日本環境心理学会の設立について

日本環境心理学会(The Japanese Society of Environmental Psychology: 略称JSEP)は2008年3月28日に設立されました。

学会の目的

本会の目的は,人間と環境の関係を心理学的に探求し,その成果を広く普及させ,環境心理学の発展に寄与することである。

設立の経緯

人間環境への「心理学独自のアプローチ」(理論と方法論の展開)に関する真摯な意見交換の場を求めて,「日本環境心理学会設立準備会」及び「日本心理学会・環境心理学研究会」が発足した。その後多くの議論が積み重ねられた結果,日本環境心理学会が実現した。

環境心理学とは

環境心理学は,第二次大戦後の都市再開発と経済成長とともに深刻化した種々の環境問題に対処すべく,心理学,建築学,社会学,地理学,人類学等の人間諸科学の学際的研究領域として発展してきました。

環境心理学の一般的定義は,自然と人工の環境と人間行動の相互関係の研究です。その内容は,環境刺激と心理的反応,空間環境の認知,環境の好みと評価,対人的空間行動,生態学的心理学,居住・仕事・学習等の施設の環境,災害と環境問題,自然環境の保全と管理等,多岐にわたります。

環境心理学は,これらの問題を心理学的に解明するための理論と方法を提供し,学際的科学領域のみならず,心理学領域としても発展してきました。